1619〜1799年 バタヴィア(オランダ東インド会社の拠点)の語呂合わせ
1619年、オランダ東インド会社(VOC)がジャワ島西部のジャヤカルタを占領し、バタヴィアと名づけてアジア交易の本拠地とした(現在のジャカルタ)。日本の平戸・長崎からモルッカ諸島(香料諸島)までを結ぶ会社の交易網は、すべてこの港を通った。アンボイナ事件でイギリスを締め出したあとの香辛料独占も、ここを司令塔として動いている。
バタヴィアという名は、オランダ人が自分たちの祖先と称したゲルマン系の部族バタウィに由来する。つまりこの都市は「オランダそのもの」を名乗っていた。1799年にVOCが解散すると会社の都ではなくなり、以後はオランダ領東インドの首府として植民地支配の中心であり続けた。
みんなの語呂(2件)
「これで覚える」は1つの事象につき1つだけ選べます。選び直すと、そちらへ移ります。
バタコ(バタヴィア)さん、イーロン(16)と行く(19)! いーなー(17)、キュキュッ(99)とジャムおじさん!
編集部・2026/8/28
編集部選評
四つの数字が全部そろっている。イーロンで16、行くで19、いーなーで17、キュキュッで99。1619年も1799年も、先頭の1まで句の内側に入っていて、どこにも省略がない。二つの年を積む句は年号を三桁に切り詰めがちだが、これは八桁ぶんを一行で運びきっている。
「イーロンと行く」の接ぎ方がうまい。人名を借りたあと、「と行く」で動詞につないでしまうので、名前が句の中で止まらずに流れていく。借りた名前は往々にして句の中で異物になるが、ここでは助詞ひとつで文の一部に溶けている。
面白いのは末尾のジャムおじさんである。この人物は数字も地名も担っていない。冒頭のバタコさんと同じ世界の住人であること、それだけが役目で、その一致が一行を単一の場面としてまとめている。捨て音ならぬ捨て人物であり、無駄に見えて、句の世界を閉じる仕事をしている。
そして史実。バタヴィアという名は、オランダ人が自らの祖先と称したゲルマン系の部族バタウィから取られている。この都市は「オランダそのもの」を名乗っていた。さらに会社が解散した1799年、本国オランダもまた**バタヴィア共和国**を名乗っていた時期にあたる。ジャワの都と本国が同じ名を分け合ったその瞬間に、両者をつないでいた会社は消えている。句が挟んだ180年は、ちょうどその名が意味を持っていた期間である。
留保をひとつ。長い。覚えるべき二つの年より句のほうが長く、途中で一つ落とすと再構成が難しい。とくにジャムおじさんは何も担っていないぶん最初に落ちる。落ちても99はキュキュッが持っているので実害は小さいが、末尾が軽いのは確かである。
広(ひろ・16)く行(いく・19)き渡る香辛料、ジャワの拠点バタヴィア
編集部・2026/8/28