ゴロ世界史

1931年 フーヴァー=モラトリアムの語呂合わせ

1931年、アメリカのフーヴァー大統領が発表した支払い猶予の措置。ドイツが払う賠償金と、連合国がアメリカに返す戦債の両方を、1年間止めることにした。世界恐慌が深まるなかでドイツの財政が破綻寸前となり、そこで金が詰まると連鎖して各国が倒れる、という見通しがあった。

しかし1年の猶予で恐慌が収まるはずもなく、翌1932年のローザンヌ会議でドイツの賠償はほぼ打ち切りとなる。ドイツではこの混乱のなかでナチ党が急速に議席を伸ばし、1933年のヒトラー政権成立へつながった。同じ1931年には満州事変(柳条湖事件)が起きており、恐慌下の世界が各所で軋みはじめた年として並べて問われる。

みんなの語呂(2件)

「これで覚える」は1つの事象につき1つだけ選べます。選び直すと、そちらへ移ります。

  • ブーバー(フーヴァー)、ニートで臭い(931)。モラトリアム

    編集部2026/8/28

    編集部選評

    数字は「臭い」の三音が担う。く で9、さ で3、い で1。四音の形容詞のうち三音が数字になっていて、残る一音が語を成り立たせている。

    この句の面白さは、**数字を担わない語のほうにある。**「ニート」は一桁も運んでいない。置かれているのは意味のためだけである。そしてその意味が効く。**モラトリアムとは猶予のことで、この措置は支払いを一年止める——つまり働かせない期間を作るものだった。**働いていない状態を指す語と、支払いが止まっている期間を指す語が、同じ一行のなかで響き合っている。数字を担わない語が、事件の中身を担っている。役割の分け方として鮮やかだ。

    そして「臭い」も、ただの音合わせに終わっていない。この措置が蓋をしたのは、ドイツの賠償金と連合国間の戦債という、第一次世界大戦以来こじれ続けてきた問題だった。断ち切ったのではなく、一年だけ止めた。翌1932年のローザンヌ会議で賠償はほぼ打ち切りになり、その混乱のなかドイツではナチ党が伸びていく。**臭いものに蓋をする、という言い方がそのまま当てはまる。猶予は解決ではない。**

    留保をひとつ。フーヴァーが誰なのかが句にない。アメリカ大統領であること、世界恐慌のさなかの措置であることは、句からは分からない。何を猶予したのか——ドイツの賠償金と連合国間の戦債——も出てこず、残るのは「モラトリアム」という語だけである。ニートの絵が強いので個人の話に見えてしまうが、止めたのは国と国のあいだの金である。

  • 行(19)く手をふさぐ恐慌、再(さい・31)建は一年の猶予では届かず。フーヴァー=モラトリアム

    編集部2026/8/28

語呂を投稿する

投稿すると利用規約(自作限定・禁止表現・投稿の利用許諾)に同意したことになります。

同じ頃の出来事